突然だが、僕は漫画「BLEACH」の筆頭ヲタクだ。この漫画は13周年を記録した今なお数々の名シーン、名ゼリフ、名バトルを生み出し続けている
先月発売したファンブック「BLEACH 13 BLADEs.」ももちろん購入し読破。中でも「死神ベストバウト」と「斬魄刀人気投票」企画は面白い試みだと感じ、同時にこれに参加できなかった自分を恥じた
という事で、玄人ふびらいの選ぶ真の「死神ベストバウト」10位から6位の発表である
第10位
山本元柳斎重國vs藍染惣右介
「破道の九十六 “一刀火葬”」
BLEACHには数多の死神が用いる数多の鬼道が登場するが、その中で僕の最も気に入っている鬼道が元柳斎の放つこの“一刀火葬”だ
藍染の術中で自らの炎をその身に受け瀕死状態となる元柳斎だが、焦げた左腕を犠牲にしカウンターの一撃
本編の描写から恐らくは詠唱破棄していると思われるが、それでも尚街を焼き焦がすこの威力には畏怖の念を抱かざるを得ない
この鬼道で生まれた隙を、それまでボーッと戦況を見つめるだけだった一護が逃さず斬りかかり、藍染に初めて傷らしい傷を与える。そこから藍染との戦闘は最終局面へと変遷していく
藍染の驚いた表情は新鮮である
第9位
檜佐木修平、狛村左陣vs東仙要
「やはり儂に――――― 貴公は 斬れぬ」
最愛の友を失って復讐に走る東仙と、同じく友を失ってその道を正そうとする狛村、檜佐木
それぞれのこの戦いに臨む心境。玄人と言えども、僕の如き若輩が推し量るには余り有る
東仙が刀剣解放「狂枷蟋蟀」で視力を回復するこのシーン、実は僕はあまり好きでないのだが、その後の「――それがお前か 狛村 思っていたより・・・ 醜いな」という台詞と、直後の狛村の表情は非常に印象的だ
第8位
斑目一角vsエドラド・リオネス
「凄えかどうかは・・・ 死んでから決めろ」
BLEACHには当然、最早数え切れない程のコマが存在するが、僕が最も鳥肌を立てさせられたのが一角が「卍解」を発するこのコマ
狂気と陶酔に満ち溢れた表情
そして満を持して、否、誰も想像していなかった所から登場した龍紋鬼灯丸もその強さは別にして大迫力。力でエドラドを叩き潰した
本編では全破面で初めて刀剣解放を披露したエドラド。戦闘前は「これから殺す奴を相手に 名なんぞ名乗るだけ無駄だろう」という考え方だったが、一角と戦う内に価値観を変え、最後は一角の名を聞いておいて良かったと没していく
第7位
朽木白哉vs月島秀九郎
「僕は君の刀も技も 最早飽きる程に見ているよ」
戦闘シーン、としての完成度としてはこれ以上ない程に高いであろうこの戦い。その能力の恐ろしさをあらゆる局面で見せてきた月島と、藍染との戦いから17ヶ月を経て、風貌も変わった白哉というカードもとても好い
月島は千本桜を斬ることでその弱点を看破し、更に白哉を斬ることでその技を白哉本人と研鑽し合った仲となった。これにより、白哉がこれまで磨き上げてきた技の数々は尻を拭く紙にしかならないものと化してしまう
最早訳も分からない様な月島の能力だが、慣れない戦いを強いられ操り損ねた千本桜の刃を逆に利用し、咄嗟の一撃で月島を破った白哉の戦い方にも戦慄を禁じ得ない
第6位
更木剣八vsグレミィ・トゥミュー
「宇宙空間に 包まれて死ね!!!!」
グレミィ・トゥミューというとんでもなく挑戦的な能力を持ったキャラクターと、その戦闘。相手は卯ノ花との戦いで間違いなく覚醒した更木剣八だ
「想像を現実にする」という「有り得ない」能力をグレミィに宿したのは挑戦以外の何物でもないだろう。こういったぶっ飛び能力には漫画としての都合上「生物には直接適用されない」など良く分からない限定がついているのをよく見かけるが、其れも無し
自らの分身を瞬時に作り出したり、巨大隕石を降らせるなど、その能力をいかんなく発揮している
対する剣八も規格外の力を存分に発揮し、異次元の戦いを演出。ようやく解放した斬魄刀野晒も、剣八らしく力の権化といったビジュアルだった
怪物的な剣八の力に想像で追いつこうとしたグレミィだが、肉体がそれについて行けずに自滅するという幕引きの仕方も素晴らしい
戦闘中盤、徐々に押され始めたグレミィに対する剣八の「自分が敗ける所でも 想像したか?」という台詞
そして散り際のグレミィ「淋しくなるよ この先の 何も想像できない世界を 想像するとさ」という台詞ともに、BLEACHらしい印象的な台詞だ
いかがだっただろうか
ふびらい選「死神ベストバウト」はまだ前半戦である。続く5位から1位の発表も楽しみにしていて欲しい